※韓国では「俺だけベルアップな件」の作者の死去に伴い、関連団体がウェブトゥーン制作現場の労務業務環境改善に取り組む等、今まで指摘されてきた過酷な制作実態にメスを入れようとしています。今回のニュースでは働き方改革を実践したウェブトゥーン企業の具体例を示しています。(WebinJP)

韓国雇用労働部は1年間に良質の雇用創出成果を上げた民間企業100社を「2022年韓国韓国優秀雇用企業」に選定し、その中にウェブトゥーン製作と関連したCOPIN communication、KIDARI studio、studio JHS、STORYSOOP、DASAN booksの5社が選定されました。
* COPIN communication
COPIN communication(現TerapinCopin)は、「伯爵家の暴れん坊になった」「皇女、反逆者に刻印する」等、多様なウェブトゥーンを製作する専門コンテンツ会社です。 20年には87人の新規採用規模でしたが、21年は205人で、約135.6%増加しました。職員数拡大と共に自律出退勤制導入、延長·休日勤労事前承認制導入、休憩0.5時間延長など多様な福祉政策を展開。特に、全職員中、正規職比率が99%で、そのうち青年比率は265人(約85.3%)に達します。この内、「明日充当控除(長期在職及び優秀な従業員の流入政策控除制度)」に約130名が加入しています。また、女性職員は249人(約79%)規模で採用されています。
*KIDARI studio
「外科医エリーゼ」、「光と影」等のウェブトゥーン制作、BOMTOON、LEDZIN COMICS等のプラットホームを運営しているKIDARI studioは、長期勤続制度を導入し、入社3年単位で月給70%の褒賞金を支給しています。また、賃金体系改編を通じて新規年俸テーブルを反映しており、成果にともなうインセンティブ制度を導入しています。 新規採用された入社者には月3回にわたる入門教育を行っており、既存職員には職務力量強化のための教育図書支援政策を展開しています。
* STORYSOOP
STORYSOOPは、ウェブトゥーン3D背景プラットフォーム事業を中心に、「転生したら悠々自適の皇妃ライフ」、「ネカノがログインしました」等の作品を制作しています。21年から業務分業化システムを導入し、従来の週50時間から45時間に短縮して運営しています。また、全職員2週間交代の形で在宅勤務制度を施行しています。週末4時間以上を続けて勤務した場合、平日代替休暇1日を支援しています。自主開発した新入社員教育システム(STS)を導入し、無経験社員に対する支援政策を展開しています。
* studio JHS
「エレクトリックシード」「狂魔回帰」等の作品を制作したstudio JHSは、全職員を対象に法定年次休暇の他にも有給休暇(年平均)6日を支援しています。 また、全職員を対象に成果に応じた賞与金を年に2回支給しています。 他にも飲食を提供するカフェ型休憩室を運営しています。
*DASAN books
専門コンテンツグループであるDASAN booksは「シンデレラは私ではなかった」「全て勘違いだった」等のウェブトゥーンを制作しました。主な福祉政策として、2019年から妊娠·育児期の労働者の賃金減少なしに1時間労働時間短縮勤務政策を展開しています。22年5月からは5年以上勤めた長期勤続勤労者を対象に30日リフレッシュ休暇制度を導入しました。また、21年4月から賃金削減なしに既存週40時間勤務から35時間に短縮勤務を実施しています。