韓国の調査機関OPENSURVEYが、興味深い調査結果を発表しましたので、一部お伝えします。韓国には、NAVERとKAKAOの二大勢力と追随勢力があります。NAVER陣営はNAVERウェブトゥーンとNAVERシリーズの2つのプラットホームを持ち、一方のKAKAO陣営がKAKAOページとKAKAOウェブトゥーンを持ちます。第三勢力は、LEZHINコミックス、RIDI、TOPトゥーン、BOMトゥーン等があり、それぞれ特徴的なサービスで群雄割拠しています。すでに10年近く、この状況は続いていますが、結果的には「変わらない」状況がこの調査から見えました。NAVERが圧倒的に強いが、ポータル起源であるが故に一般大衆性を余儀なくされることで、他のサービスの独自性が保たれ、拮抗した活気ある市場が形成されています。
今回のOPENSURVEYの調査で、特に印象的であった2つのデータをご紹介します。
まず、「最も利用するサービス」では、NAVERウェブトゥーンが他のサービスを圧倒しています。NAVER対KAKAOの拮抗したイメージがありますが、一番利用するという点ではNAVERが圧倒していることがわかります。しかし、韓国のユーザーは、月に平均2.65個のサービスを利用しますので、「1か月で利用したサービス」と聞くと、多くのサービスが利用されていることがわかります。

では、NAVERウェブトゥーンだけを読む人と、他のサービスだけを読む人の何が違うのかということを鮮明に表したのが、「利用金額」の結果です。「NAVERだけを利用する人」は月に平均3,180ウォンを使用しますが、「他のサービスだけを利用する人」は、なんと4倍近くの11,720ウォンを使用します。
最初に申し上げたようにNAVERは国民的ポータルで、広告モデルを中心に成長してきたことが、個別課金コンテンツ方式において、なんらかの足枷になったと思われます。

その他にも、興味深い結果があります。観賞ウェブトゥーン選択時に重視することとしては、1位が「作画」、続いて「素材やストーリー」「ジャンル」「無料かどうか」となります。年齢別は10~20代は「作画」が大事ですが、、30~40代は他の読者の評価を気にするという点が異なります。
また、1週間で観賞するウェブトゥーンは平均10個。ウェブトゥーンは連載掲載周期が多様で「待てば無料」モデルなので、周期に合わせて読むのが33.9%、まとめて観賞が212.7%と、様々な観賞スタイルがあることもわかります。
なお、OPENSURVEYの調査結果は以下のURLからDLできます
https://blog.opensurvey.co.kr/trendreport/webtoon-2022/